Ballet Mecanique

You must live as you.

DEATH STRANDING

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俺のDEATH STRANDINGのプロローグ

ブログを書くのは久しぶりになるけど、どうしても書きたくなってしまったのだ。

そのかわりといっちゃなんだがクッソ長いぞ!覚悟しろ!?

 

 

このブログではDEATH STRANDINGの事を過去に取り上げてたと思う。

 

studio2073.hateblo.jp

 

むわあ、3年前の記事だよ。

 

当然この日、2016年6月からこのゲームの発売をずっと待っていた。

そしてついに今年に入って発売日が発表されてプレオーダー開始となり、トレーラーもいくつか出てきて。

しかしこの時点ではどんなゲームなのかはまだサッパリわからず。


『DEATH STRANDING (デス・ストランディング)』発売日告知 2019トレーラー - 4K(日本語音声)

 

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超豪華セットの『コレクターズエディション』は瞬殺、その日のうちにアマゾンで倍の値段がついていた。

 

うわあどうしよう、発売日の0時からプレイできるダウンロード版買うか?

でも物理メディアが欲しいんだよなあ…「買った!」って気分になるし、ダウンロードで購入したものも、とてもお気に入りになれば「あれ?ディスクどこいったっけ?」ってなるのだ。

 

しかーし!

コジマイズゴッドは(っていうかソニーは)俺を見放してはいなかったのだ。

 

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いままで「A HIDEO KOJIMA GAME」のたびにハードウェアを更新してきた。

PS3PSPPS4、そして今回PS4 Proが加わった。

 

いやもちろん、来年PS5が出るのは知ってるさ…

DEATH STRANDINGのレビュー

 

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さて、3日やりこんだデスストも今は北米大陸をふたたびつなぎなおす旅の半分くらいを少し過ぎたあたり。

とりあえずここまでのネタバレなしレビューをしようと思う。

どんなゲームなのか?

基本的には荷物を運ぶゲームです。

ただし、世界は荒廃していて道路もなきゃ電気もない。

あるにはあるが、都市間で分断されているので様々なインフラを荷物を運びながらそれも再建していく…というゲームです。

 世界観


『DEATH STRANDING(デス・ストランディング)』 TGA 2017ティザートレーラー 4K(日本語音声)

少し未来のアメリカ大陸で同時多発的に何かが爆発して、都市間は分断されてしまう。

少し未来なのがポイントで今よりもいろいろと進んだ技術はあるけど、それを活かせなくなってしばらく経ってしまった元アメリカ大陸が舞台だ。

分断された都市とは別に俺はここに住むんだ!って個人シェルターに住み続けている人たちもいる。そんな中でモノを運ぶ「ポーター」が唯一、人と人をつないでいた。

主人公サムはそのポーターのうちのひとり。

デス・ストランディングはその同時多発で何かが爆発した現象そのものを指す、で間違えてないだろう。そしてその現象以来、「時雨」という触れたものの時間を急速に進める雨が降るようになる。(時雪もある)

そして、その時雨につながる目には見えない異形「BT」が出現するようになる。

新しいゲームがやってきた

このデス・ストランディングオープンワールドだとかサードパーソンビューとか、今ではありふれた言葉をつけることができるし、システムの細かい点だったら過去に類似の仕組みがあるゲームも少なくない。

しかしそこで何を生かして何を捨てるかのセレクトが絶妙だ。

プレイしていて気がついたのは、大嫌いなRPGの「お使い」をマジメに考え、マジメに実行するゲームで、それが何故かこのゲームでは目的であり楽しみになってしまう。

気がついたら大嫌いなゲームでのお使いクエストに全力投球している自分がいるのだ。

デス・ストランディングに無いもの

お金が存在しない

よくある概念でこのゲームから外されているものは、まずお金。

主人公サムは仕事を終えてもお金はもらえない。

つまり着払いもコンビニ受け取りも不在票もない。

お金をかせいでアイテムを買うということがなく、いままで繋がった人々と「持ちつ持たれつ」で少しずつ装備を整えていくのだ。

国策みたいなものでやってる配送事業なんだろうなきっと!都市の連中からは搾り取ってるはずだ!

 

いや、単純に助け合いの精神でやってるのかもしれない。。

 

 ひとつ挙げれば「いいね」があるじゃないですか。

ポジティブはあるがネガティブはない。何でないんですかと言われた。

あと、お金にならないということに同意してもらえなかった。アイテムとかにもならない。

ゲームは自分の有利にならないとそういうことはしないとスタッフに言われた。それをやると普通のゲームじゃないかと言った。

ポジティブは無償の愛、それをやりましょうと言って、話半分で作り出して、1年半くらいたってようやく行けるぞとなりました。

IGN Japan インタビューより

 このゲームは「いいね!」がもらえる。

SNS時代に生きてれば当たり前の「いいね!」である。

配達が早かったり、荷物の状態がよかったりするとNPCから「いいね!」がもらえる。

昼夜の概念がない

オープンワールドとセットでついてきそうな時間経過で昼夜の変化がこのゲームにはない。

何故こうしたのか理由は俺もよくわからないんだが、単純に難しくなりすぎるからだろうか?

でも天候の影響で視界がヤバくなる事はあるし、やっと目的地についたという場面で夜の場合は街の灯りが見えてそれはそれで感動すると思うんだけど…

なんで昼夜の概念がないのかはとても引っかかっている。

天候変化によるビジュアルの変化はとてもいいし、同じDECIMAエンジンによる「HORIZON Zero dawn」は夜の緊張感がとてもよかったので技術的にはそんなに難しくないはずだ。

もしアップデートがあるなら夜を追加してほしい。

ってところでクリアしてみた。

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作り方がうまい。

メタルギアシリーズに比べたらとても小規模で作られたゲームだと思う。

最近のオープンワールドゲームだったら敵味方ともにキャラクターが多いとか、アイテムが多いとか、エンドコンテンツや寄り道コンテンツを山のように用意してあるとか。

そういう物量はぶっちゃけあんまりない。小粒だ。(BGMだけは大量にある)

だけれどもこのデス・ストランディングはお話の展開は荷物を運ぶことで進む。そのストーリーラインがとても絶妙で、はやくお話の続きが見たい!という気持ちで進めていったらテンポよくホイホイ進むはずの小粒さだ。

しかし荷物を運ぶことが過酷なので、とてもバランスがいい。

お話から一歩ズレると、ストランド・システムで世界中のプレイヤーたちの痕跡があるので誰かが作ってくれたルートやアイテムを利用して戻ることができる。

もちろん自分が目的地に行くまでに使ったアイテムなんかも残ってるので戻る分は楽に帰れる。

このへんのサジ加減がすっごい絶妙なのだ。

そして殺風景だけど美しい世界といいところで鳴ってくる音楽はもう最高だ。

今どきのユルいつながりが時代にマッチしている

ストランド・システムと名付けられたユルい繋がりは、たぶん100人分くらい勝手にフォロワーを割り当てられるSNSみたいなものだ。

それぞれが何をしているかはわからないし、直接やりとりもできないが確実にそこに誰かいる事を感じる。

誰かの足跡が見えて、このルートで間違ってないかも?という安心感。誰かが設置したロープやハシゴに助けられたり、誰かの落とし物が略奪されているのをかわりに届けたりと、姿かたちは見えなくても繋がっているのを実感するし、いつのまにか繋がってるのだ。

 

ちょっと脱線するけど、最近のSNSがとても嫌になってきている。

 

同じ趣味とかでユルく繋がっているはずなのに、なにか冷たいものに触れている気がしている。ここ1年くらいでそれをすごく実感している。

俺が好きなものを好きな人とだけ繋がっているはずなのに、まるでNPCが喋ってるみたいな扱いを受けてる気がしてる。気のせいかもしれないし、気のせいであってほしい。

たとえば好きなコンテンツのコンセプトカフェかなにかに行ったとしよう。みんな同じものが好きなはずなのに、テーブルをまたいで話に花を咲かせてるような光景が見れないみたいな…

ツイッターのタイムラインでみたものは4秒くらいしか記憶に留まらないらしい。

ここ数年とあるゲームのコミュニティに貢献したいな!とか思ってていろいろやってきたが、投票でこれだけ集まりました、いいねが3ケタつきましたと思って「よしやるか!」って実際行動してみたら実際は誰も乗ってこなかったみたいな。

 

なんだか肩透かしを食らってばかりいたのだ。

 

それは俺に問題があったのかもしれないし、もっとアタマをヒネればよかったのかもしれない。

 

ネットで広告出して、ある程度数字を稼いでも1%モノが売れればいいほうらしい。それにならって俺も1%の有効力を計算してから実行に移すべきだったのかもしれない。

 

そんなこんなでネットでのコミュニケーションに冷たさを感じていた。

 

このゲームのストランド・システムの全容がわかりはじめたときにこんなブクマをしてる。

『デス・ストランディング』は他者と距離を置くことで人にやさしくなれるゲーム。小島秀夫監督インタビュー - ファミ通.com

こんな時代になんて優しいゲームを作ってくれるんだ

2019/10/10 17:37

  ひとつの目的のもとでたくさんの人達が俺の作った橋を渡ったり、俺の落とした荷物を届けてくれたりしている。

冷たく感じたっていいじゃないか、そんなに数は多くないだろうけど俺のことを気にかけてくれる人はいるんだ。

そんな気持ちにさせてくれるデス・ストランディングでした。

 

【PS4】DEATH STRANDING

【PS4】DEATH STRANDING